夢に向かって雪原を駆ける

先日、雄武中学校を卒業した池田莉玖くん(チームDREAMONE所属)が日本モーターサイクル協会(MFJ)主催の2023年全日本スノーモービル選手権に「B級SX―B1」クラスで最年少出場し、シーズン総合2位の成績をおさめました。
お父さんの影響で3歳からスノーモービルを始めた莉玖くん。
その後、小学3年生の時にライセンスを取得し初レースに出場しコロナ前には冬になるとジュニアクラスで、レースに参加していましたが、この2年は大会も中止が続いていたとのこと。
今年は久しぶりに開催が決定し、ジュニアクラスからBクラスに上がって初のシーズンを迎えました。

写真提供:池田卓也さん

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チームブース
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スタートを待つ選手達
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雪原をかける池田選手

シーズンは、関東1戦、北海道3戦、青森2戦の合計6戦。
莉玖くんが出場するB級SX―B1クラス(Bクラス)は1周約1kmのコースに、コーナーやリズムセクションなどがレイアウトされ、10分プラス1周のタイムを競います。
美瑛や真狩のコースが得意だという莉玖くん。
直線を一気に走り抜けるのが好きだそうです。

莉玖くんが影響を受けたというお父さん、池田卓也さんは
「自分も父親にレースを見に連れて行ってもらっていたので、レースに出るようになって、仲間とチームを立ち上げた。見た目よりも体力が相当必要なスポーツなので、自分はもうレースは無理かな。マイナースポーツなので、全国からたくさん人が集まって、交流にもなるし、シーズンを走るためには、たくさんの人にサポートしてもらっています。」とのお話。
「自分が機械わかっていないと、頼むこともできないからね」と休日には、親子でスノーモービルのメンテナンスをしているそうです。

シーズン最終戦の青森での成績に、これまでの成績が加算され、その年の順位が決定するため、上位の成績をキープすることが重要です。
「10分走って、しんどいけれど、前のライダーを追い抜くのが大変」という莉玖くん。
体幹や全身の筋肉を使う競技なので、夏でも筋トレは欠かせないそうです。
そして、見事総合2位の成績をおさめました。大会出場者として【最年少】の表彰台です。
スノーモービルをやっていて一番嬉しい事は、やはり上位入賞とのこと。
地道にレースを勝ち進んで来た結果がここに。
Bクラス上位3名は、来シーズンはA級SX―A1クラス(Aクラス)にランクアップします。

冬になりシーズンインすると、旭川などコースのあるチームにお願いして遠征の練習が欠かせないようです。

「一人で走っても、早くならない。雄武町の若い人たちにも、ぜひやってもらってレース人口が増えたらいいな」
「スノーモービルの、楽しさ、面白さをたくさんの人に知ってもらいたいよね」
「雄武町でも冬のイベントとして、いつか開催できたら、たくさんの人が来るよ」

池田さん親子に夢を聞くと、次々と笑顔で答えてくれます。

来年はAクラスレーサー。
そこでも上位の成績をおさめると、プロクラスにランクアップできます。
「将来はプロクラスでチャンピオンになりたいです」
笑顔で答えてくれる莉玖くん。
マイナースポーツだからこそ、今後競技人口が増えて町での冬イベントとしてもポテンシャルが高いかもしれません。
池田さん親子を中心に盛り上がっていくことを願っています。