地元講師を招いて授業〜韃靼蕎麦が出来るまで〜

地元食材を使った調理実習や、地元の人々を招いての講座など、ユニークな取り組みで頑張っている雄武高校。

今回は、地域への理解を深め、未来の町づくりを考えるきっかけとなる事を目的に、3年生選択授業《生活教養》で、町の特産品《韃靼蕎麦》の栽培で作付け面積日本一を誇る【株式会社神門】の石井社長からお話を聞く授業が行われました。

パネルを利用しながら、雄武町の産業や特色を活かしながら、韃靼蕎麦を栽培する事になった経緯、作付け面積日本一になるまでの秘話、商品開発や今後の展望を聞く事ができました。

焼酎、乾麺、蕎麦茶、めんつゆ、蕎麦粉

と、現在販売されている商品の原材料など一貫した《ストーリー》の重要性、味やパッケージは女性の意見を中心に決めたお話、など、興味深く真剣な面持ちで皆さん聞いていました。

生徒からの感想

・ルチンの効果や成分について知ることができて良かった。普通のそばとの違いもよくわかった。祖父が血圧が高いので食べさせてあげたいと思った。
・そばの品種改良だけでなく、パッケージやつゆのデザインにこだわり、ストーリー性まで考えて商品を開発しているところがすごいと思った。
・今日学んだ成分のことを考えながら調理実習の案を出していきたいと思いました。
・海外にも売っていると知って驚きました。雄武の韃靼そばがシェア1位というのはすごいと思いました。

講話の後半には「ダッタンソバがどのような食材に合うと思いますか?」という質問もあり、今後の調理実習で活用できるのではないでしょうか。

学校の敷地内で畑作業をしていると聞いた石井社長から「それなら、植えてみたらいいよ!」と小さな種を皆さんもらっていましたので、また一つ、自分たちで作るものが増えたようです。

かつて、先人が切り拓いた農地を何とか後世の人に残したい」という強い思いのもと、耕作放棄地をよみがえらせ、活用するため、雄武町の特色や気候に合わせて韃靼蕎麦の栽培が始まる。
平成24年12ヘクタールから始まった作付けは、令和3年現在260ヘクタールまでになり、作付け面積日本一を誇っている。
令和2年には有機JAS認証、ASIAGAP認証を取得。

商品ラインナップは焼酎をはじめ、乾麺、ソバ粉、お茶。また、韃靼蕎麦に合うめんつゆを作ろうと、雄武産の利尻昆布、鮭節を利用し出来上がった【神門のつゆ】は主婦層の意見を聞きながら何度も試作を繰り返した自信作。そばつゆの他、煮物の味付けにも最適。

商品は株式会社神門のほか、雄武町観光協会ネットショップ【うまいもんマーケット】、道の駅おうむ売店【いっぷく家】などで購入可能

〜名寄市や下川町と境をなす秀峰「ピヤシリ山」を源とした水は、神門の滝をつくり、幌内川の豊かな流れをつくり、さらには人の手が加わり上幌内集落で農業が始まりました。しかし、2006(?)年を最後にこの集落から人がいなくなり、写真のような荒涼とした農地が広がっておりました。 「上幌内集落」で農業生産を復活するために雄武町の力添えを得ながら、農林水産省の補助事業を活用して耕作放棄地の再生に着手しました。平成25年度から再生作業に着手し、平成27年度末までに約150haの農用地を再生しました。その農地では韃靼(だったん)そばを植えています。上幌内集落が日本最北の韃靼そば生産地へと生まれ変わりました〜

株式会社神門ホームページより