song of birds in oumu #2

20160607lomosky

久しぶりのsounds in oumuです。実はほぼ毎日ウォーキングついでにスマホを携え歩いてはいるのです。いつでもいい音があったら録音しようと思って。6月に入り気温も上がってきて、カッコウの鳴き声も盛んになってきました。先週は雨の日が多く、気温も上がらず寒い日が続きましからカッコウも鳴りを潜めていたみたいです。カッコウの鳴き声と一緒にピピピーと高い音で鳴く鳥の声も入っています。道路を走る車の音も入っています。夕暮れ迫る雄武の町の中で録った音です。

さて、カッコウについて。托卵する鳥で有名です。托卵=たくらん=卵を他の鳥の巣に産み、他の鳥に孵化させてもらうということです。ずる賢いことに巣の中の卵の数を合わせるために一つ卵を持ち去るみたいです。そんな習性を持っているためか、昔からカッコウの評判は芳しくありません。「閑古鳥が鳴く」=人が集まらずものさびしい様子、特に商売が繁盛せずに寂れている様子は有名ですが、この「閑古鳥」がカッコウを指しているというのはおもしろいですね。松尾芭蕉の句にも「憂き我をさびしがらせよ閑古鳥」というのがあります。これは「カッコウよ、もっともっと鳴いて寂しい私をもっともっと寂しがらせてくれよ〜」という芭蕉の心持ちを表した一句です。寂しかったんですね、芭蕉さん。あるいは寂しくなりたかったのか。

英語名はcuckoo(クゥクー)。鳴き声から取られた単語ということは一目瞭然ですが、この単語には「馬鹿者・間抜け者」というやはりあまり良くない意味があります。cuckoo in the nestという表現もカッコウの習性から始まった表現らしく「子どもへの親の愛を横取りする侵入者」「平和を乱す侵入者」という意味です。これもまたおもしろい。nest=巣ということからカッコウの習性を巧みに用いた表現ですね。

昔からあまりいいイメージは持っていなかったようなカッコウですが、先日おうむ手打ち蕎麦の会の食事会の席で舘山顧問が「カッコウの鳴き声がしたらかぼちゃの種をまいてもいい時期」とお話しされていたのを聞いて、北の大地に初夏の訪れを感じさせる鳥であることは間違いなさそうです。

ヘッドホンをして聴いてみてくださいね。